「起業をして会社を設立したい」と考えている方にとって、オフィス選びは重要な項目です。
自身のビジネスを成長させる中で、拠点地は業績に大きく影響を与えます。
また、新たに事業を創出し、会社を立ち上げるには様々な知識やノウハウ、時間、お金が必要となり、立ち上げ時に苦労する人も珍しくありません。
そうした不安を抱えている方にオススメのオフィス形態が「インキューベーションオフィス」です。
本記事ではインキュベーションオフィスの特徴について紹介します。
インキュベーションオフィスとは
レンタルオフィスやシェアオフィスなど様々なオフィス形態がありますが、その中でもインキュベーションオフィスは「会社の設立や事業拡大におけるサポートを行なっているオフィス形態」です。
起業家や事業家にとって必要な支援を行っているため、これから会社を起業したいと考えている方にとって有益なサービスとして注目を集めています。
インキュベーションオフィスはその性質上、自治体などの公的機関が関わっていることが多く、民間企業が運営している場合も、自治体からの業務委託による運営である傾向にあります。
また近年では、新規事業の創出や新たなコミュニティの形成、投資事業の促進を目的にインキュベーションオフィスを設立する民間企業も増えてきました。
インキュベーションオフィスには起業や経営に関するノウハウを持った担当者が属しており、経営に関する相談等を気軽にすることができます。
また、レンタルオフィスのサービス体系でありながら、インキュベーションオフィスと同等のサポートを受けられるサービスを提供している管理会社もあります。
インキュベーションオフィスで受けることができる支援
インキュベーションオフィスを利用することで様々なサービスを受けられます。
経営に関連するあらゆる相談が可能なため、創業初期の経営に関して経験が少ない状態でも、手厚いサポートのよって事業の成長を加速させられます。
ここでは具体的に受けられるサービスについて紹介します。
経営相談
会社経営を行っていると組織の方向性を決める意思決定や決断に迫られることが多々発生します。
経営者は孤独になることが多く、経営に関する悩みは企業の内情に関することが多く、弱みを見せたくないプライドと重なって、周囲に相談できない状態に陥ってしまうケースは珍しくありません。
インキュベーションオフィスでは経営に関するあらゆる悩み（創業、資金繰り、補助金、助成金、事業開発、人材確保、経営再建など）に対して経験豊富で様々なノウハウを持った担当者（インキュベーションマネージャー）に相談可能です。
起業や新規事業の創出に関する相談
経営相談の中でも代表的なのが「起業・創業に関する相談」と「新規事業の創出に関する相談」です。
インキュベーションオフィスが起業家に向けたサービスを展開していることから、起業時の支援に力を入れているオフィスは多く、「必要な書類」や「書類の制作支援」「事業計画書の作成」「起業するタイミング」「マーケティング戦略」などを受けられます。
経営に関するアドバイスやコンサルティングを受けることで、起業家にノウハウがなくとも、一流の経営者と同じ意思決定が可能となり、事業の成長を加速的に進められるのがインキュベーションオフィスを利用する最大のメリットです。
資金調達支援
起業時や事業の経営をする中で、最も多くの利用者が抱える課題が「資金繰り」です。
資金が手元にないとどれだけ優れたアイデアやビジネスモデルでも取り組むことができません。
また、現金が手元になければ家賃の支払いや商材の仕入れ、人件費の支払いが滞り、企業の存続が難しくなる事態が発生してしまします。
インキュベーションオフィスであれば、金融機関からの融資や、補助金・助成金の申請、融資を受けるための資料制作、どの機関から融資を受けるべきかなどの相談ができます。
資金調達に関する悩みは経営者にとって大きなストレスになる可能性が高く、心に余裕がない状態では正しい意思決定ができないことも多々あります。
正常な判断で意思決定ができるように、資金調達に関する相談が気軽にできる環境に身を置くことで、生産性の高い経営が行えます。
ビジネスに必要な事業や企業のマッチング
事業を成長させるために必要な要素として「ビジネスパートナー」となる取引先やクライアントが欠かせません。
持ちつ持たれつつ関係であるビジネスパートナーを見つけることで、ビジネスチャンスの拡大や新規の取引先の獲得、新たな人材の確保、外注先の確保、卸先の確保などwin-winの関係性を築けます。
インキュベーションオフィスでは創業初期に必要不可欠な事業や企業のマッチングに関して相談が可能です。
クライアントや取引先を効率よく探すことができ、新たなノウハウの獲得、新たな製品の開発、他事業のブランド力の活用などのメリットを享受できます。
人脈を広げ新たなコミュニティを作り出す（または所属する）ことで、事業の成長に大きく寄与するため、起業時に人脈に関する悩みを抱えているのであれば、インキュベーションオフィスやビジネスマッチングサービスを提供している他のオフィス形態を活用してみてはいかがでしょうか？
インキュベーションオフィスを利用するメリット
インキュベーションオフィスを利用する最大のメリットは経営に関するサポートや支援を受けられる点にありますが、他にも多くのメリットがあります。
特に創業初期の企業にとって自身の事業にのみ集中できる環境は、成長速度を加速させてくれるでしょう。
ここではインキュベーションオフィスを活用するメリットについて紹介します。
必要最低限のオフィス機能を利用できる
インキュベーションオフィスはオフィスに必要な機能が備わっており、事業に取り組むにあたって最適な環境を利用できる点は大きなメリットです。
インターネット環境や複合機のようなOA機器、デスク、チェア、セキュリティ環境、電話・FAX回線、専有の個室空間などを活用できるため、オフィスを立ち上げる際にかかるコストを最低限にまで抑えられます。
一人起業の場合、自宅をオフィスの代わりにしたり、カフェやコワーキングスペースを活用する方も少なくありませんが、インキュベーションオフィスでは賃貸事務所のように専有の個室空間を活用できるため、セキュリティ性が高く、周りの目を気にせずに仕事に取り組めます。
また、荷物受け取りサービスのようなサポートも提供しているインキュベーションオフィスも少なくなく、オフィスから離れて営業活動をする事業を手がけている場合などでは、荷物を必要な時に受け取れない課題がありますが、荷物受け取りサービスを活用すればそういった課題も解決できます。
低コストで利用可能
インキュベーションオフィスは一般的な賃貸事務所と比較して安価な賃料で利用できる傾向にあります。
賃料は施設によりますが一般的に20,000円〜50,000円台であることが多く、低コストでオフィスを活用したい場合はオススメです。
上記で紹介したインキュベーションオフィスが提供する豊富なサポートサービスやオフィス機能を利用できるため、資本の少ない起業家にとって開業時の初期費用を抑えられる点も特徴として挙げられます。
光熱費や通信費を他の利用者とシェアするため、通常の賃貸事務所よりも安く済むだけでなく、本来変動する各種費用を毎月一定額の固定費にできるため、お金の流れを管理できるのも創業初期の企業にとって魅力的な要素の一つです。
法人登記が可能
インキュベーションオフィスは起業家を支援する施設のため、法人登記が可能です。会社を起業する際には活動拠点地となる事務所の住所を登記する必要があります。
自宅をオフィスにすることも可能ですが、自宅の住所を公開することになるため、仕事とプライベートの区別がつきにくくなってしまい、プライバシーの確保も難しくなってしまうケースもあります。
また、登記する住所を利用できるバーチャルオフィスを活用するのも一つの手ですが、バーチャルオフィスは住所を借りられるだけで、個室のようなオフィス機能は利用できません。
また、インキュベーションオフィスには実態があるため社会的信用性を得やすいのも大きなメリットとなります。
ラウンジや会議室の利用
インキュベーションオフィスにはラウンジや会議室を活用できるケースがあります。
会議室や応接室が備わっているところを活用すると、入居者側で費用をかけて用意する必要がありません。
そのため、低コストでオフィスを構えられます。全ての施設に完備されているわけではないので注意が必要です。
特にラウンジやコワーキングスペース機能があるインキュベーションオフィスでは他の入居者との交流が生まれやすく、新たなコミュニティの形成や新しいビジネスアイデアの創出など賃貸事務所にはないメリットの一つです。
また、必要な時に必要なだけ利用できるため、コスト削減にも効果的です。
クライアントとの応接も会議室やラウンジを活用することで、カフェ代などのコスト削減にも繋がります。
また、前述にもある社会的信用性の向上にも影響を与えます。
経営に関するサポートが受けられるレンタルオフィス「SKY-OFFICE」
経営に関するサポートを受けられるのがインキュベーションオフィスの特徴ですが、近年はインキュベーションオフィスに近いサポートを提供している他のオフィス形態があります。
札幌市を拠点にレンタルオフィスを提供するSKY-OFFICEもその一つで、本記事で紹介したインキュベーションオフィスのメリットは基本揃っています。
また、経営相談も可能で、ビジネスマッチングのようなサポートも受けられるため、インキュベーションオフィスを利用したいと考えていた方にもオススメです。
さらにレンタルオフィス特有の「完全個室」「スピーディな契約」「低コストでの運用」などのメリットも受けられるため、変化の激しいスタートアップのような企業との相性も抜群です。
